ぼけ封じのご利益

　泉涌寺の塔頭の一つである今熊野観音寺。平安時代に弘法大師によって開創された古刹です。
　本尊（秘仏）は、弘法大師作と伝わる身丈・一尺八寸の十一面観世音菩薩で、弘法大師が熊野権現から授かったという十一面観世音菩薩が体内仏として祀られています。
　古くから頭痛封じや智恵授かりなど「頭の観音さん」として多くの人々の信仰を集める仏様です。

　その今熊野観音寺の境内、大師堂の前に「ぼけ封じ観音」が安置されています。心や身体のぼけを取り除いてくださる観音様です。
　ぼけ封じ観音の台座の近くには、お腹の部分に”ぼけ封じ”と記された石仏がたくさん並べられています。これはご参詣された方々がぼけ封じ祈願として奉納されたものです。今熊野観音寺でお申し込みいただくと、本堂にてご祈祷を厳修した後、願い事が届くようぼけ封じ観音のそばに奉安していただけます。

　また今熊野観音寺では、特別授与品としてぼけ封じにもご利益があるという「枕宝布（カバー）」を授けていただくこともできます（有料）。

【住所】

京都府京都市東山区泉涌寺山内町32番地

【ＴＥＬ】

075-561-5511

【参詣時間】

8:00～17:00

【アクセス】

市バス「泉涌寺道」徒歩約10分
ＪＲ奈良線「東福寺駅」徒歩約15分
京阪本線「東福寺駅」徒歩約15分

　大化元年（６４５）、安倍一族の氏寺として左大臣・安倍倉梯麻呂（あべのくらはしまろ）によって創建された古刹。平安時代の有名な陰陽師・安倍晴明出生寺とも伝わるお寺です。

　「安倍の文殊さん」の名で親しまれている安倍文殊院の獅子に乗った本尊・文殊菩薩（重要文化財）は快慶の作。総高７ｍという文殊菩薩としては日本最大で、日本三文殊の一つ（京都府・天橋立切戸の文殊、山形県・奥州亀岡の文殊）に数えられています。
　そして文殊菩薩といえば、「三人寄れば文殊の智恵」で知られる仏様。智恵を授けてくださる仏様ということから受験生の信仰も篤く、毎年多くの受験生が合格祈願に訪れています。

　また近年では、頭の仏様ということで、長寿道でつながるおふさ観音とともに「頭のボケ封じは文殊院、身体のボケ封じはおふさ観音」と謳われ、ぼけ封じのお寺としても信仰を集めています。
　毎年秋吉日にはおふさ観音と共催し、「ぼけ封じ大祭」が行われます。

【住所】

奈良県桜井市安倍山

【ＴＥＬ】

0744-43-0002

【開門時間】

9:00～17:00

【拝観料】

境内無料
※本堂国宝文殊菩薩拝観は有料。
※金閣浮御堂霊宝館拝観は有料。

【アクセス】

ＪＲ桜井線「桜井駅」徒歩約20分
奈良交通バス「安倍文殊院前」下車すぐ